2017年12月

2017年12月05日 16:02



讃岐養生塾の2017年11月例会は、11月30日(木)に高松市屋島西町の湯川クリニックの1階にある「ナチュラルスタイルのお店Wawa]で開催されました。

今回は、農薬、化学肥料を使わずに栽培した柿の葉を用いた柿の葉茶を製造販売している坂出市の柿茶本舗(有)化学研究所 代表取締役の井上信忠さんから、柿茶の開発製造に関する経緯やご苦労の様子に加えて、柿茶の効能や機能性表示食品に向けた取り組み等についてお話をいただきました。

【要旨】
〇開発の発端は、先代社長井上信夫氏が西式健康法の創始者、西勝造氏からカフェインを含まない健康茶の開発を依頼されたこと。
〇1949年柿茶本舗(有)生化学研究所創業、柿茶の製造販売開始。柿の葉茶を専業で作っているのは、同社のみ。
〇柿の葉の栽培は、当初は香川県内が中心であったが、耕作地の減少等で、現在は徳島県が9割。農薬、化学肥料なしで、下草を刈ったものがそのまま肥料になる。農薬の影響をなくすために、農薬を使う田んぼから離れたところで栽培。
〇最近は7月~8月に葉を収穫。作業は、切った枝から手作業で葉を取る。その日のうちに、冷蔵車で香川県坂出市の工場に運ぶ。(輸送中に葉の呼吸で温度が上がり変質するのを防ぐため、冷蔵車を使用)
〇工場に運ばれた柿の葉は、乾燥、裁断のあと、発酵を止めるために蒸し、その後、ほとんど水分がなくなるまで乾燥させる。
〇さらに、サイロで数年間!貯蔵・熟成させてやっと製品段階になる。
(熟成させることにより、青臭さが消えまろやかな味になる)
〇製品は、裁断した状態のもの、細かく粉末にしたもの、すぐ飲めるお茶としてペットボトルに入れたもの、抽出エキスを濃縮乾燥して粉末にしたもの(アスミン)、派生商品として柿茶石鹸、柿茶麺などがある。
〇柿茶には、クワ茶やビワ茶にはない有効成分としてケルセチン、ケンフェノールが含まれる
 1)ケルセチン:高脂血症、動脈硬化、ボケ・記憶障害、ダイエット、アレルギー体質等の改善に効果があるとされている
 2)ケンフェノール:メタボ予防、免疫力アップ、動脈硬化予防、風邪予防などに効果を発揮すると考えられている
〇「アスミン」には、柿茶の有効成分が100倍濃縮されており、「機能性表示食品」認可に向けていくつかの研究機関と協力して研究を進めているところである。
〇柿の葉には、スクアレンという機能成分も多く含まれる。スクアレンは潤滑性に優れ、保湿剤、軟膏、座薬成分として用いられるもので、これを活かしたのが「柿茶石鹸」である。
〇柿の栽培に適した耕作地を確保するのがだんだん難しくなってきている。このため、県にも協力してもらって、耕作放棄地の借用や柿の葉収穫作業の雇用確保を図っている。
〇より有効成分が多く、収量の多い柿の葉を求めて、品種についてもいろいろ探している。

以上

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